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ダイオキシン類とは
ダイオキシン類は、炭素・酸素・水素・塩素が熱せられる工程で、意図せずに生成するポリ塩化ジベンゾ-パラジオキシン(PCDD)とポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)と、ポリ塩化ビフェニル(PCB)の一種であるコプラナーポリ塩化ビフェニル(コプラナーPCB)を含めてダイオキシン類と呼びます。これらの化合物は、塩素の付く数や位置によって形が変わるので200種類以上の仲間があります。
ダイオキシン類の毒性
ダイオキシン類は、「青酸カリの約2万倍の毒性があると報告されており、人工物質としてはもっとも強い毒性を持つ」と言われていますが、これは日常生活で摂取する数十万倍の量であり、私たちにとって急性毒性が生ずることはないと考えられます。世界保健機構(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は、ダイオキシン類のうち、2,3,7,8-四塩化ジエンゾ-パラ-ジオキシン(2,3,7,8-TCDD)を人においても発がん作用を有する物質として分類しています。また、生殖器官、中枢神経系、免疫系における毒性が着目され、毒性評価の指標としています。
TEQ(等価毒性)とは
ダイオキシン類は種類によって毒性が大きく異なるので、毒性を評価するときには、2,3,7,8-四塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(2,3,7,8-TCDD)の毒性を1として、他のダイオキシン類の毒性の強さを換算して評価します。この場合TEQという単位が使われます。
ToxicEquivalentsQuantity
日本人のダイオキシン類摂取量は
体内に取り込まれるダイオキシン類の大部分は食品を経由しているものと考えられています。平成12年度の厚生労働省の調査によると、食品からのダイオキシン類(含コプラナーPCB)の1日の平均摂取量は、体重1キログラムあたり1.45ピコグラム(pg)で、現時点で食品衛生上の問題はないものと考えられています。
※注1pg(1ピコグラム);0.000,000,000,001g(1兆分の1グラム)
1ng(1ナノグラム);0.000,000,001g(10億分の1グラム)
耐容1日摂取量(TDI)とは
一生涯毎日摂取しても私たちの健康に被害を及ぼさないと考えられる量で、ダイオキシン類について、体重1キログラムあたり4pgとされています。
ダイオキシン類の環境基準について
平成12年1月より施行されているダイオキシン類対策特別措置法では、ダイオキシン類による大気・水質・土壌等の汚染について、表-1のとおり、人の健康を保護する上で維持されることが望ましい環境上の基準を定めています。
| 媒体 | 基準値 |
|---|---|
|
大気 |
0.6pg-TEQ/m3以下 |
|
水質 |
1pg-TEQ/L以下 |
|
水底の底質 |
150pg-TEQ/g以下 |
|
土壌 |
1,000pg-TEQ/g以下 |
備考
- 基準値は、2,3,7,8-四塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシンの毒性に換算した値とする。
- 大気及び水質の基準値は、年間平均値とする。
- 土壌にあっては、環境基準が達成されている場合であって、土壌中のダイオキシン類の量が250pg-TEQ/g以上の場合には、必要な調査を実施することとする。
特定施設設置者によるダイオキシン類の測定について
ダイオキシン類対策特別措置法では、一定規模以上の廃棄物焼却炉等を設置する事業者は、排出ガス等のダイオキシン類を年1回以上測定し、その結果を政令指定都市にあっては市長に報告し、市長はその結果を公表することを義務づけています。
なお、この測定は、平成12年1月14日以前から設置している既存施設については毎年1月15日から翌年1月14日までの間に測定を行うこととなっております。ただし、平成12年1月15日以降に設置を行った施設は、設置することとなった日(工事着手日)から1年の間に測定を行うこととなっております。
ダイオキシン類に係る排出基準等について
ダイオキシン類対策特別措置法では、ダイオキシン類の環境基準を確保するために、ダイオキシン類を排出する施設を指定し、それぞれに表-2~4のとおり排出基準等が定められております。
| 特定施設の種類 | 施設規模 (焼却能力) |
大気排出基準 (H12年1月15日以降設置等) |
既存施設の基準 (H12年1月14日以前設置) |
|||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 廃棄物焼却炉 焼却能力50kg/時以上 又は火床面積0.5m2以上 |
4t/時以上 |
0.1 |
1 |
|||
| 2t/時以上~4t/時未満 |
1 |
5 |
||||
| 2t/時未満 |
5 |
10 |
||||
| 製鋼用電気炉 |
0.5 |
5 |
||||
| 鉄鋼業焼結施設 |
0.1 |
1 |
||||
| 亜鉛回収施設 |
1 |
10 |
||||
| アルミニウム合金製造施設 |
1 |
5 |
||||
注:既に大気汚染防止法において新設施設の指定物質抑制基準が適用されている施設については、新設施設の排出基準が適用される。
| 種類 | ダイオキシン類の量の基準 | 既存施設に係る量の基準 (H12年1月14日以前設置) |
|---|---|---|
| ばいじん等 |
3 |
(3) |
注:既設施設のばいじん等については、省令で定められた方法により処分を行う限り適用されない。
| 特定施設の種類 | 水質排出基準 |
|---|---|
|
10 |
注1:廃棄物の最終処分場からの放流水に係る基準は、最終処分場の維持管理の基準を定める命令により10pg-TEQ/Lと規定。
注2:水質排水基準は、特定施設を設置している事業場から公共用水域に排出される排出水について、排出口ごとに適用される。