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ホッキョクグマ

ホッキョクグマ
*ネコ目
CARNIVORA
*クマ科
Ursidae
*英名
Polar Bear
*学名
Ursus maritimus
| 分布 |
北アメリカ大陸北部、ユーラシア大陸北部、北極圏に分布しています。 ただし、厚い多年氷に覆われ餌となるアザラシを獲にくい極点周辺の生息は少ないと考えられています。 |
|---|---|
| 特徴 |
北極の海に浮かぶ“海氷”を生活の場とし、“海氷”に依存し、進化した生態をもちます。海氷を狩りの場所として使っているだけではなく、移動、繁殖、休息を行う生活の基盤として活用しており、彼らの中には海氷上で生まれ、一度も陸域に上がることなく海氷上で生涯を終える個体もいます。 クマ類としては最大級であり、成熟した雄で体重約800kg、体長約2.5mに達することもあります。ホッキョクグマは季節によって餌環境が大きく変わるため、体重も合わせて変動し、餌が獲れない時期の雄は約300kgになります。 大きな体に大量の脂肪を蓄え、エネルギー源とするとともに寒さから身を守る鎧にもなっています。さらに、耳がほかのクマ類に比べて小さく、寒冷地に適応した結果だと考えられています。体の大きさに比べて頭は流線型で小さく、首や手足が長い等、泳ぐのに適した身体つきをしており、前脚をオール(推進力)、後足を舵(方向転換)として使い、泳ぎます。 長さ最大5cmのきめ細かく密な下毛と15cmに達する長く硬い保護毛が生えており、いずれも透明ですが、光の屈折によりクリーム色がかった白に見えます。北極圏の厳しい寒さに耐えるためや、水中での浮力の役割等も持ちます。 優れた嗅覚を持ち、数km離れたアザラシや氷の下を泳ぐアザラシの臭いをかぎ取るという説もあります。 繁殖は春先に交尾し、雌は秋から内陸部に移動し、雪の中に巣穴を掘って何も食べず出産に備え、11月~12月に出産します。 生まれたばかりの仔グマは体重600~700g程度と、親の大きさに比べて極端に小さいですが、これはクマ類の受胎では、受精卵の着床が遅れる『着床遅延』が発生し、実質的な妊娠期間が短く、未成熟な状態で生まれてくるためです。 出産後、母グマは引き続き絶食状態で仔に乳を与え、初春にようやく巣穴から出て、海を目指して移動を開始します。巣穴から出る頃の仔グマの体重は10kg程度になっています。 |
| 食性 |
肉食性でアザラシを主食とするほか、魚類、鳥類やその卵、漂着したクジラの死体等を食べます。 アザラシを捕獲する場合は、アザラシが呼吸穴から顔を出すタイミングを襲うほか、出産時期の巣穴を壊して捕えたり、氷の上で休息しているアザラシに風下や水中から襲いかかって捕えることもあります。水中での遊泳能力はアザラシが圧倒的に高いため、水中で追いかけて捕まえることは通常ありません。 |
| 寿命 | 野生 25年/飼育下 約25~30年 |
| 減少の理由 |
地球温暖化による気温上昇と環境汚染により、個体数の減少、体重の減少、繁殖率の低下等、様々な影響を受けています。 ホッキョクグマの主たる獲物であるアザラシ狩りには適度な厚みの海氷の存在が欠かせないため、冬から春にかけて大量のアザラシを捕えて栄養を蓄え、氷が融ける初夏から晩秋までの獲物を得ることができない時期は絶食に近い状態で過ごすこととなります。近年、海に氷が張る期間が短くなっていることから、十分に栄養を蓄えることができる期間が短くなり、繁殖率への影響が懸念されています。 |
| その他 |
レッドリスト:VU(IUCN2015)/CITES:附属書Ⅱ |

電子顕微鏡で見たアメリカクロクマの毛です。

同じく電子顕微鏡で見たホッキョクグマ(ララ)の毛です。アメリカクロクマの毛と比較すると一目瞭然。ストロー状に空洞になっています。とはいえホッキョクグマの体毛はやっぱり白に見えます。
海氷の上では獲物から見つかりにくいようです。
オスのデナリの足の裏です。
極寒の地に住んでいるため、皮下脂肪がとても厚く、体毛も濃く、足の裏の"肉球"からはみ出るほどのたくさんの毛が生えています。
毛のおかげで氷の上でもスリップしらず。もちろん防寒の役目も果たしています。
ホッキョクグマの学名「Ursus maritimus」は「海に住むクマ」という意味で、彼らはクマの中で最も泳ぎや潜水が達者です。
泳げなければ北極海で食べ物にありつくことは困難です。
ホッキョクグマは獲物を狩るために、泳ぎに適した長い四肢、閉じることのできる鼻孔を獲得したのかもしれません。