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便色カードの使用方法と発見できる疾患
赤ちゃんのうんちの色を見て、胆道閉鎖症をチェックしましょう!
見つけ方は? 便色カードの使い方は? どんな病気? 症状は? 治療は? Q&A
どうやって見つけるの?
赤ちゃんのうんちの色が薄くなっている場合は胆道閉鎖症の疑いがあります。
母子健康手帳の中にある「便色カード」を使って、胆道閉鎖症のチェックをしましょう!
チェックの流れとポイント
(1)赤ちゃんのうんちの色を便色カードと見比べます。
※1.~3.のときに限らず、生後4か月ごろまでは、定期的に便色を確認しましょう。
(2)便色カード1番~7番のうち、うんちの色にもっとも近い番号を選びます。便色記入欄に、便色番号と確認した日付を記録します。
ア:1番~3番の色のうんちの場合
-
胆道閉鎖症の疑いがあります。すぐに小児科などを受診してください。
- 医師に相談するときには、「子どものうんちの色が3番です。」など、番号を伝えましょう。

- うんちのついたオムツなどを持っていき、医師に便色確認してもらいましょう。
- 超音波検査(エコー検査)、血液検査など、必要な検査について説明を受けましょう。より専門的な医療機関を紹介される場合もあります。
イ:4番~7番の色のうんちの場合
- うんちの色が1番~3番に近づかないか、引き続き定期的に便色を確認しましょう。

- 1番~3番に近づいた場合は、すぐに小児科などを受診してください。
- うんちの色の判断や、気になることがある場合も、医師に相談しましょう。
- 1か月健診を受診するときなどは、便色カードにうんちの色を記載して、母子健康手帳を持参しましょう。
便色カードはどうやって使うの?

- 便色カード(右端の細長い部分)をキリトリ線から切り離します。
- 切り取ったカードをうんちに近づけ、うんちの色と見比べてください。
- 便色の記入欄にうんちの色を番号で記入してください。
※注意点※
- チェックは明るい光のもとで行いましょう。
- 室内に暖色系の照明や床置きの間接照明を使用したり、遮光カーテンを使用している場合には、うんちの色を正確に判断できない場合がありますので、注意しましょう。
詳しい情報はこちらも参照してください。

ご覧の写真の色は、母子健康手帳の「便色カード」に印刷されている写真の色とは若干異なっています。
このページの写真ではなく、母子健康手帳の「便色カード」と見比べてください。
うんちの色が1番~3番の場合は、すぐに小児科などを受診してださい。
また、4番~7番だったのが1番~3番に近くなった場合も、すぐに小児科などを受診してください。
胆道閉鎖症ってどんな病気?
胆道閉鎖症は、放置すると赤ちゃんの命にかかわる重大な病気です。早期発見、早期治療(外科手術)がとても大切です。
うんちの色が1番~3番のような薄い色の場合は、病気の疑いがありますので、すぐに小児科などを受診してください。
胆道閉鎖症の「胆道」とは肝臓と十二指腸を結ぶ管で、肝臓で作られた胆汁が腸管へ流れていく通り道です。
この胆道がふさがり、胆汁を出すことができなくなる病気です。行き場のなくなった胆汁は肝臓にたまります。胆汁がたまり続けると、肝臓の組織を破壊し、破壊が続くと「肝硬変」になります。
そして、肝臓が十分に機能しなくなる「肝不全」になると、肝臓移植をしなければ最悪の場合、死に至ります。赤ちゃん約10,000人に1人が罹患するといわれています。
どんな症状が出るの?
胆道閉鎖症の赤ちゃんには、次のような症状が見られることが多いです。
うんちの黄色が薄くなる(白っぽくなる)
健康な赤ちゃんのうんちは黄色味を帯びています(緑色が混じることもあります)。これは胆汁の成分であるビリルビンの色です。
胆道閉鎖症では胆汁が流れなくなるので、うんちが黄色味を帯びず白っぽくなってきます。白っぽいとはいっても、実際の胆道閉鎖症の赤ちゃんのうんちの色はうぐいす色やクリーム色、白灰色など、様々です。
黄色味や緑色が薄くなってきたと感じたら、便色カードと見比べて番号を確認してください。
うんちの色が1番~3番のような薄い色の場合は、すぐに小児科などを受診してください!
以下が、実際の胆道閉鎖症の赤ちゃんのうんちの写真です。




写真のうんちの色は、実際のうんちの色とは若干異なっています。お子さんのうんちの色が写真とは異なっていても、気になることがありましたら、かかりつけの小児科などにご相談ください。
黄疸がじわじわと強くなる
黄疸は、胆汁の成分のビリルビンが皮膚や白眼にたまって黄色く見える現象です。赤ちゃんは生後2~3日で黄疸が見られることがあり、普通1~2週間続きます。これを生理的黄疸といいます。また、母乳を飲んでいる赤ちゃんでは、もっと長い期間(時には1か月以上)続くことがあります。皮膚の色が明るい黄色調になります。
一方、胆道閉鎖症の赤ちゃんでは、いつまでも胆汁が出されず体内にたまることから、黄疸がじわじわと強くなっていきます。また、一度消えたように見えた黄疸が再び出てくることもあります。皮膚がくすんだ黄色になります。くすんだ黄色は目立たないので、見逃されることが多いです。
おしっこの黄色が濃くなる
うんちに排出されないビリルビンは、おしっこに過剰に排出されます。このため、うんちとは逆におしっこの黄色は濃くなります。健康な赤ちゃんのおしっこは色が薄く、おむつにほとんど色がつきませんが、胆道閉鎖症の赤ちゃんでは、おむつにはっきりと色がつくようになります。黄疸がかなり強いときには、おしっこが暗褐色(暗い茶色)になります。
これらの症状は全て見られるわけではないので、気になる症状がありましたら、小児科などに相談しましょう。また、赤ちゃんが胆道閉鎖症であっても、しばらくの間は食欲もあり体重の増加も順調です。したがって、日頃からこれらの症状に注意しておくことが重要です。
どうやって治療するの?
胆道閉鎖症が自然に治ることはなく、手術が必要です。
肝門部腸管吻合術(←日本小児外科学会のHPにリンクしています)
東北大学小児外科の葛西先生が1959年に考案した手術で、別名「葛西手術」とも呼ばれており、現在世界中で行われている術式です。
肝臓移植術
肝門部腸管吻合術を行っても、黄疸が消失するなど効果が現れない場合には、肝臓移植が必要になることがあります。
また、肝門部腸管吻合術後に、肝硬変が原因の様々な症状をきたす場合や、十分な成長・発達が見込めない場合には、肝臓移植が必要になります。
よくある質問(Q&A)
これまで衛生研究所に多く寄せられた質問と、「胆道閉鎖症早期発見のための便色カード活用マニュアル」(PDF:1,907KB)のQ&Aで特に確認いただきたい項目をご紹介します。
Q1.緑色のうんちがよく出ますが、大丈夫ですか。
【回答】:うんちに含まれる黄色の色素が腸の中で酸化することで、緑色に変わることがあります。うんちが緑色であることに問題はありません。
ただし、うんちの色の濃さが1番~3番のように薄い場合は胆道閉鎖症の疑いがありますので、すぐに小児科などを受診しましょう。
Q2.黄色いうんちに、粒々の白いうんちが混じります。
【回答】:白い粒々は母乳やミルクの脂肪が固まったもので心配ありません。
うんちの一部ではなくて、うんちが全体的に1番~3番のような便色であれば要注意ですので、すぐに小児科などを受診してください。
Q3.赤ちゃんのうんちの色で、当てはまる便色番号がないのですが、どうしたら良いですか。
【回答】:「便色カード」は色の薄い順に1番~7番の番号が並んでいます。うんちの「色の濃さ」でもっとも近い番号を選んでください。
ご自分での判断が難しい場合は、かかりつけの小児科の医師に相談してみることもおすすめします。
Q4.うんちの色が、例えば3番と4番の中間としか判定できないようなときは、どうしたら良いですか。
【回答】:迷ったら、小さい方の数字の便色番号を選択してください。この場合は、判定は3番として、すぐに小児科などを受診し、医師にうんちの色を確認してもらってください。
Q5.昨日は3番の色のうんちが出て、今日は4番でした。3番のうんちが出てくることも何度かありましたが、今日4番以上のうんちが出たから正常ということ良いですか。
【回答】:4番以上のうんちが出ていたとしても、胆道閉鎖症の疑いがないとは言いきれません。うんちの色は腸を通る時間などにも影響を受けますし、胆道閉鎖症であっても色の変化に波があることはよく見られます。
また、患者さんの中には、1か月健診以降に1番~3番の色に近いうんちが出る場合もあることが知られていますので、便色カードでうんちの色の確認を続けてください。1番~3番のうんちが続くようなことがあれば、すぐに小児科などに相談してください。
リンク
- 日本胆道閉鎖症研究会
胆道閉鎖症について、症状や検査方法、治療方法などを詳しく説明しています。 - 国立成育医療研究センター
松井陽先生著:「胆道閉鎖症早期発見のための便色活用マニュアル」(PDF:1,907KB)が掲載されています。 - 日本小児外科学会
胆道閉鎖症について、やさしく解説しています。 - 国立成育医療研究センター・臓器移植センター
肝臓移植に関する様々な情報を公開しています。 - 胆道閉鎖症の子どもを守る会
胆道閉鎖症のお子さんとそのご家族の交流・援助、様々な活動に関するHPです。 - さっぽろ子育て情報サイト
札幌市での妊娠、出産、子育てに関するサービスです。


